絵本・児童書作家として有名な、ヨシタケシンスケさん。
かわいらしいイラストや、ほのぼのする物語が魅力的です。
「読んでみたいなぁ~とは思うけど、どれから読めばいいか悩む」という方必見!
ヨシタケシンスケさんの絵本おすすめ4選を紹介します。
この記事で紹介する4冊は、読むと楽しくて癒されるのはもちろん。
ちょっと考えさせられるテーマの作品となっています。
子どもはもちろん、大人が読んでもグッとくる、すてきな絵本ばかりです。

このブログでは、元小学校教諭の私が考えた「本を読んだ後にこんなお話をしてみては?」という提案をお話のタネとして紹介しています。
お話のタネが芽を出して、親子の会話の花がたくさん咲きますように!
・ヨシタケシンスケさんの絵本が読みたい
・大人も子どもも楽しめるような絵本が知りたい
・親子でたくさんお話しながら楽しめる絵本が読みたい
ヨシタケシンスケの絵本の世界
ヨシタケシンスケさんは、1973年神奈川県生まれの絵本作家です。
『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)を出版されて以降、たくさんの絵本を出版されています。
また、MOE絵本屋さん大賞ではたびたび上位入賞されており、子どもにも大人にも大人気な絵本をたくさん出版されています。

あのかわいらしいイラストが特徴的ですね。
絵本の内容も、「あるある!」「わかる!」と、読み手が共感できるようなお話がたくさんあります。
近年は「ヨシタケシンスケ展かもしれない」を開催されるなど、ますます活躍されています。
たくさんの絵本が人気作品となっていますが、ここではその中から私がおすすめしたい4冊を紹介します。
おすすめしたい絵本はもっとたくさんあるのですが、今回はじっくり読んでその世界観を味わってほしいものや、親子でたくさんお話しながら読んでほしいものを選びました。
絵本紹介&レビュー
おじいちゃんはどんなことを考えていたの? 『このあとどうしちゃおう』

<ヨシタケシンスケ 作/ブロンズ新社 刊>
おじいちゃんがしんじゃった。
おじいちゃんの部屋を掃除していたら、「このあとどうしちゃおう」と書かれたノートが出てきた。
そのノートには、おじいちゃんの絵と文字で「自分が将来しんだらどうなりたいか、どうしてほしいか」が、たくさん書かれていた。
おじいちゃんはどんな気持ちでこのノートを書いたのかな・・・

おじいちゃんが書いたノートには、楽しそうなことがたくさん書いてありました。
「このあとの予定」
「生まれ変わったらなりたいもの」
「天国ってきっとこんなところ」・・・など。
見ているだけでワクワクしてくるような、たのしい内容が盛りだくさん!
おじいちゃんの優しい人柄も伝わってきます。
そんなノートを見たぼく。
「おじいちゃんは、しぬのが楽しみだったのかな?それとも・・・」と考えるのです。

一見楽しみが盛りだくさんのノートなのですが・・・
ぼくは一体どんなことを考えたのでしょう?
お話のタネ
子どものころ、「しんじゃったらどうなるの?」と考えて、怖くなったことがありました。
大人になった今でも、ふとそんなことを考えて、不安になることがあります。
そんなときにこの絵本を読むと、心が穏やかになって、「今できることを頑張りたい」という気持ちになります。
「しんじゃったらどうなるの?」とお子さんが不安になったとき。
また、主人公の男の子のように、お子さんの身近な人が亡くなったとき。
この絵本を開いて、安心させてあげてください。
そして、「今自分にできること」「今やりたいこと」を、たくさんお話してください。
親子でいろんなことを考えながら、読み深めてくださいね。
「しあわせ」って、なんだろう 『なんだろうなんだろう』

<ヨシタケシンスケ 作/光村図書 刊>
「学校」って、なんだろう?
「楽しい」って、なんだろう?
「うそ」って、なんだろう?
何気なく使っている言葉や、物の名前。
それっていったい、なんだろう?
「幸せ」って?「自分」って?
なんだろう、なんだろう・・・

普段よく使う言葉。当たり前のように行く場所。
それってどういうこと?どういうもの?
・・・こんな風に考えてみたことありますか?
これは、「学校」「幸せ」などのように、ある言葉やものに対して「なんだろう?」と考えさせてくれる絵本です。
絵本の前半はひらがな表記で、ほのぼのと考えさせてくれるような内容です。
ですが、後半に進むにつれて漢字表記が増え、考える内容もだんだん深まっていきます。
楽しく読み始めたものの、「なんだろう」とじっくり考えさせられるテーマの深みに、どんどん引き込まれていくのです。

子どもたちに読んでほしいのはもちろん。
大人の方にもぜひ読んで「なんだろう」と、改めて考えてみてほしい一冊です。
お話のタネ
私もこの絵本を読んで、今まで当たり前に感じていた言動や物事についてじっくり考えることができました。
そして、新たな気づきがたくさんありました。
あなたもぜひ親子で、いつも当たり前のようにしている行動や発する言葉、行く場所について、一度立ち止まって考えてみてください。
そして、「なんだろう、なんだろう」と、たくさんお話してみてください。
親子でそれぞれの意見を出し合ったり、家族で意見を出し合ったりして、考えを深めてください。
今まで見ていたものの違う見え方が発見できるかもしれませんよ。
あんなに小さかったのに・・・ 『あんなにあんなに』

<ヨシタケシンスケ 作/ポプラ社 刊>
【写真引用:ポプラ社】
「あんなにほしがってたのに」
「あんなにきれいにしたのに」
今ではもうこんな・・・
お子さんと一緒に過ごす毎日。
「あんなに〇〇だったのに」と感じること、たくさんありませんか?
この絵本を読んで、お子さんの成長をじっくりかみしめてみませんか?

「あんなに〇〇だったのに」と、つい口にしてしまう・・・なんてこと、ありませんか?
「あんなにお腹すいたって言ってたのに」
「あんなに心配だったのに」
「あんなに小さかったのに」
この絵本を読んでいると、「わかるわかる!」と思わず言ってしまうお母さん・お父さんがたくさんいるはず。
そして、わが子の愛しさに改めて気づくことができるのではないでしょうか?

私の子どもはまだ小さいのですが、それでも「あんなに〇〇だったのに」という気持ちになる場面がたくさんあります。
この絵本を読んで、グッとこみあげてくる思いがありました。
お話のタネ
お子さんがまだ小さいという方はもちろん。
もうすっかり立派に成長して・・・という方にもぜひ手に取ってほしい一冊です。
お子さんの愛しさと成長を感じて、涙が出るかもしれませんよ。

親子で一緒に読みながら「あんなに〇〇だったのにね」・・・なんて、
お子さんとの思い出話をしてみるのもすてきですね。
ちがうよ!これはね・・・ 『りゆうがあります』

<ヨシタケシンスケ 作/PHP研究所 刊>
ぼくには、あるクセがある。
それは、ハナをほじること。
でも、おかあさんに「お行儀が悪い」といつも怒られる。
何か理由があれば、ハナをほじってもいいのかなぁ。
ぼくにも理由がほしいなぁ。
「これは、ハナをほじってるんじゃなくて、
えーーーっと・・・その・・・」

子どものころ、ついついやっちゃうクセってありませんでしたか?
私は子どものころ爪を噛むクセがあって、よく母親に怒られていました。
あなたのクセは?あなたのお子さんのクセは?
主人公の男の子は、次々とお母さんにクセを注意されてしまいます。
でも、そのクセに何かと理由をつけて、お母さんを説得しようとするのです。
その理由がなんともかわいらしい発想ばかり!
こんなにかわいらしい理由をつけられたら、怒るどころか、思わずクスっと笑っちゃいます。

普段、お子さんのクセを注意することってありませんか?
もしかしたら、あなたのお子さんのクセにも何か理由があるのかも⁉
お話のタネ
私は子どものときに、爪を噛むクセがあり、よく母親に注意されていました。
大人にもついついやってしまうクセってありますよね。
中には、子どものクセを直したいけどなかなか直らず、困っている方もいるのでは?
そこで、この絵本を読んだら、お子さんと一緒にお互いのクセについて、理由を話し合ってみてください。
お子さんのクセの理由を知ることで、そこに隠された思いを知るきっかけになるかもしれません。
そこに何か理由をつけて、楽しい理由にすることで、クセの改善につながる可能性もあります。
もちろん、何も理由なんてないということもあります。
そのときは絵本のようにさまざまな理由をつけて、親子の会話を楽しんでくださいね。
まとめ
ヨシタケシンスケさんの絵本を紹介しました。
ヨシタケシンスケさんは、子どもだけでなく、大人も共感できるような、考えさせられるようなお話をたくさん描かれています。
一度読んでみると、本屋さんや図書館でも大人気な理由がよくわかります。
幼いお子さんから小学校高学年のお子さん、そして大人まで、幅広い年齢の人たちから愛されるヨシタケシンスケさんの絵本。
ぜひ一度手に取って、お子さんと一緒にその世界を楽しんでみてください。
〇●今回紹介した絵本●〇
◆『このあとどうしちゃおう』
<ヨシタケシンスケ 作/ブロンズ新社 刊>
◆『なんだろうなんだろう』
<ヨシタケシンスケ 作/光村図書 刊>
◆『あんなにあんなに』
<ヨシタケシンスケ 作/ポプラ社 刊>
◆『りゆうがあります』
<ヨシタケシンスケ 作/PHP研究所 刊>
コメント