がまくんとかえるくんの心温まるお話、『おてがみ』。
小学校2年生・国語科の教科書に出てくる名作です。
「子どものころに読んだ」「大好きだった」という方も多いと思います。
では、そんながまくんとかえるくんシリーズの作者・アーノルドローベルの作品をいくつ知っていますか?
ここではアーノルド・ローベルのおすすめ作品を紹介します。
『おてがみ』が好きなお子さんはもちろん、小学校低学年のお子さんの読書にもおすすめです。
・がまくんとかえるくんシリーズの本が読みたい
・アーノルド・ローベルの本が読みたい
・小学校低学年の子におすすめの本を探している
アーノルド・ローベルとは
アーノルド・ローベル(Arnold Lobel)
1933年アメリカ ロサンゼルス生まれ。高校卒業後ブルックリンの「プラット・インスティテュート」に入学。本のイラストレーションを学ぶ。ポーランド生まれのアニタ・ローベルと出会い結婚。
『わたしの庭のバラの花』など、ローベルが文、アニタが作画を担当した絵本も出版されている。『ふたりはともだち』でコルデコット賞次賞と全米図書賞、『ふたりはいっしょ』でニューベリー賞、『どうぶつものがたり』でコルデコット賞を受賞。20世紀アメリカを代表する絵本作家となる。その他の作品に『ふくろうくん』『おはなしばんざい』(以上文化出版局刊)などがある。1987年ニューヨークの病院で他界。絵本ナビより引用
アーノルド・ローベルは数多くの名作を生みだした作家です。
がまくんとかえるくんシリーズ『おてがみ』のように、今も子どもたちに人気な作品がたくさんあります。
あたたかみのある物語やイラストが特徴的で、大人になっても「アーノルド・ローベルの作品が大好き」という方も多いのではないでしょうか。
おすすめ作品紹介
ここからはアーノルド・ローベルの作品から、特におすすめしたい本8選を紹介します。
ここで紹介するのは『おてがみ』を学習する2年生ごろから読める本ばかりです。
学習を通してアーノルド・ローベルの作品に興味をもった子どもたちにおすすめの本なので、気になるものから手に取ってみてください。
がまくんとかえるくんシリーズ
まずは『おてがみ』で有名な、がまくんとかえるくんシリーズの本から紹介します。
実は『おてがみ』は一冊の本ではなく、『おてがみ』のような短いお話が5編収録された本だということはご存じでしょうか?
現在、がまくんとかえるくんシリーズの本は4冊発行されています。
ここからは、がまくんとかえるくんシリーズの本に収録されているタイトルと、それぞれの本の中からオススメのお話を一つずつ紹介します。
『ふたりはともだち』
『ふたりはともだち』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
・はるがきた
・おはなし
・なくした ボタン
・すいえい
・おてがみ
この本には、がまくんとかえるくんシリーズの代表作とも言える『おてがみ』が収録されています。
がまくんとかえるくんシリーズ第一作目となる本です。
この5つのお話の中から私がオススメしたいお話は、『はるが きた』です。
かえるくんが大急ぎでがまくんの家をたずねます。
「がまくん、がまくん」
「おきなよ、はるがきたんだよ!」
待ちに待った春がきたことをがまくんに知らせますが、がまくんはまだ眠いようです。
そんながまくんに、かえるくんは春の美しさや楽しさを伝えますが…
がまくんと春がきた喜びを共感したくてたまらないかえるくんが愛おしくなります。
しかし、11月から冬眠していたがまくんはまだ眠くてたまりません。
そんながまくんを見たかえるくんは、いったいどうするのでしょうか?
2人の関係性や性格がよく分かる作品です。
『ふたりはいっしょ』
『ふたりはいっしょ』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
・よていひょう
・はやく めを だせ
・クッキー
・こわく ないやい
・がまくんの ゆめ
この中から私がオススメしたいお話は、『はやく めを だせ』です。
かえるくんの庭を見ているがまくん。
自分もかえるくんのようなステキな庭がほしくなります。
そんながまくんに、かえるくんは花の種を渡します。
がまくんは急いで家に帰り、花の種をまきます。
「大きくなあれ」と言いながら、種の周りを行ったり来たりするがまくん。
しかし、なかなか種は大きくならないのです。
「大きな声を出しすぎるから、種が怖がっているんだ」とかえるくんに言われたがまくんは…
「種はじきに大きくなる」とかえるくんに聞いて「すぐに大きくなる」と思ったがまくん。
しかし、すぐには大きくなりません。
「ぼくの種は怖がりなんだ」と思ったがまくんは、種が怖くならないようにとさまざまなことをしてあげます。
種のために一生懸命になるがまくんがとてもかわいらしい作品です。
学校やおうちで野菜や花を育てた経験がある子どもたちも、がまくんに共感するところがあるかもしれませんね。
『ふたりはいつも』
『ふたりはいつも』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
・そりすべり
・そこの かどまで
・アイスクリーム
・おちば
・クリスマス・イブ
この本には秋・冬のお話が多く収録されています。
この中から私がオススメしたいお話は、『おちば』です。
地面が落ち葉でいっぱいになる10月。
「がまくんの家に行って、庭の落ち葉を集めてあげよう」
「かえるくんの家に行って、庭の落ち葉を集めてあげよう」
そう思い立った2人は、それぞれが、それぞれの家の落ち葉集めに出かけます。
途中出会うことなくそれぞれの家にたどり着いた、がまくんとかえるくん。
お互いの喜ぶ顔を思い浮かべながら、一生懸命落ち葉集めをするのですが…
同じタイミングで、同じことをひらめき、同じ行動をとる2人。
その行動がお互いのことを思ってのことで、2人の仲の良さが感じられる作品です。
相手の幸せを願う2人の行動に、お話を読んでいる人の心も温かくなること間違いなしです。
『ふたりはきょうも』
『ふたりはきょうも』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
・あしたに するよ
・たこ
・がたがた
・ぼうし
・ひとりきり
これがシリーズ4作目となる本です。
この中から私がオススメしたいお話は、『ぼうし』です。
がまくんの誕生日にぼうしをプレゼントしたかえるくん。
しかし、そのぼうしはがまくんには大きくて、ぼうしをかぶると前が見えなくなってしまうのです。
落ち込む2人でしたが、かえるくんがひらめきます。
「今夜、寝る時に大きいことを考えるんだ」
「その考えが君の頭を大きくすると、ぼうしがぴったりになる、というわけさ」
かえるくんの提案にがまくんも喜んで賛成します。
その夜、ものすごく大きなことを考えながら眠るがまくんの家に、かえるくんがやってきて…
「大きなことを考えて頭を大きくする」というかえるくんのひらめきにびっくりですが、がまくんも大喜びで受け入れます。
素直な2人のかわいらしさが感じられる場面です。
しかし、じつはかえるくんのひらめきには続きがあって…
まさかの結末にびっくり!
そしてほほえましい気持ちになれる物語です。
かえるくんとがまくんシリーズ 総集編
『ふたりはしんゆう がまくんとかえるくんぜんぶのおはなし』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
こちらの作品には、がまくんとかえるくんシリーズの全編が収録されています。
先ほど紹介した『ふたりはともだち』『ふたりはいっしょ』『ふたりはいつも』『ふたりはきょうも』の4冊すべての物語を楽しむことができます。
がまくんとかえるくんのお話が大好きなお子さんが2人の世界をたっぷり楽しめる一冊となっています。
その他の読み物
アーノルド・ローベルの作品は、かえるくんとがまくんシリーズ以外にもたくさんあります。
ここではその中から4冊を紹介します。
『とうさん おはなしして』
『とうさん おはなしして』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
夜、ベットに入った子どもねずみたち。
「お話を一つしてよ」
と、お父さんねずみにお願いをします。
するとお父さんねずみが「もっといいことをしてあげるよ」と言います。
「すぐにねんねするって約束するなら、一人に一つずつ、全部で七つもお話してあげよう」
こうして、お父さんねずみのお話が始まりました。
かえるくんとがまくんシリーズと同様に、7つの短編物語が収録されています。
お父さんが子どもたちに語りかける物語は、ユーモアたっぷりの楽しいお話ばかりです。
・ねがいごとの いど
・くもと こども
・のっぽくん ちびくん
・ねずみと かぜ
・だいりょこう
・ズボンつり
・おふろ
かわいらしい挿絵がたっぷり描かれていて、絵を見ているだけでも癒されます。
かえるくんとがまくんシリーズに比べるとイラストが多く、一つひとつのお話は短めなので、読書が苦手なお子さんはこの本から入るのもいいかもしれません。
クスっと笑ってしまうような、あたたかい気持ちになるような、そんな素敵なお話ばかりです。
『ふくろうくん』
『ふくろうくん』
<アーノルド・ローベル 作/三木卓 訳/文化出版局 刊>
ふくろうくんが主人公の短編物語が、5編収録されています。
主人公のふくろうくんはちょっぴり天然で、どこか抜けていて、でもとても素直で…
そんなところが可愛くてたまらない!という作品ばかりです。
・おきゃくさま
・こんもり おやま
・なみだの おちゃ
・うえと した
・おつきさま
この中から私がオススメしたいお話は、『うえと した』です。
ふくろうくんと同じことを考えたことがある子もいるかも…⁉
ふくろうの家は2階建て。
ベッドの部屋は2階、そこにいないときは1階の茶の間で過ごします。
「1階にいるときは、2階はどうなっているのかな?」
「2階にいるときは、1階はどうなっているのかな?」
いつもどちらかを見落としているような気持ちになったふくろう。
「いっぺんに2階と1階にいられるやり方があるはず!」
さて、その方法とは?
「どちらかを見落としているのではないか」というふくろうくんの素直な発想から始まる物語。
たしかに、自分がいない方の階がどうなっているのかと考え始めると、気になってしまいますよね。
でも、1階と2階を一度に見る方法なんて、存在するのでしょうか…。
はたして、ふくろうくんの考えた方法は成功するのでしょうか?
絵本
アーノルド・ローベルの作品には絵本も多数あり、読み物とはまた少し違ったアーノルド・ローベルの世界を楽しむことができます。
そんな絵本の中から、ここでは低学年でも読みやすいものを2冊紹介します。
『マスターさんとどうぶつえん』
『マスターさんとどうぶつえん』
<アーノルド・ローベル 作/こみやゆう 訳/好学社 刊>
これは、アーノルド・ローベルのデビュー作となる絵本です。
全編ひらがな(カタカナ)なので、低学年のお子さんも読みやすくておすすめです。
マスターさんは動物園が大好き。
天気が良い日はいつも動物園に出かけます。
動物園の動物たちも、そんなマスターさんのことが大好き。
マスターさんがやってくると、みんな元気な声を出してマスターさんを迎えます。
しかし、夜になると…雨の日になると…
マスターさんと動物たちは離れ離れになってしまいます。
ある日のこと。
ぞうが飼育係のおじさんが持つカギをこっそり抜き取りました。
その日の夜、ぞうはすべての動物たちの檻のカギを開けて回ります。
自由になった動物たちが向かった先は…
とても仲良しなマスターさんと動物たち。
会えない寂しさから檻のカギを抜き取ったゾウは、他の動物たちと一緒にある場所へ向かいます。
それは、大好きなマスターさんのおうちでした。
動物たちが集まったマスターさんのおうちでは、いろいろな騒ぎが起こります。
マスターさんと動物たちは、いったいどうなってしまうのでしょうか?
まとめ
アーノルド・ローベルのおすすめ作品を紹介しました。
「教科書で読んだ『おてがみ』が好き」「アーノルド・ローベルの作品をもっと読みたい」というお子さんもいると思います。
自分が気に入った作品のジャンルや、作者のほかの作品を追いかけて読書を楽しむことを、並行読書といいます。
近年、小学校ではこの並行読書を取り入れて、本の世界をより深く楽しもうという活動がすすめられています。
当ブログでも、並行読書におすすめの本を紹介しています。
お子さんが興味をもった作品があったときは、より多くの作品にふれ、もっと読書が好きになるチャンスです。
たくさんの物語を通して、本の世界への関心がより深まりますように。


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